大竹しのぶ(63)宮沢りえ(47)小池徹平(34)松尾スズキ(57)が6日、東京・Bunkamuraシアターコクーンで「COCOON Movie!!芸術監督傑作選」(11日まで)初日舞台あいさつに出席した。

同劇場の歴代芸術監督が演出した過去の人気舞台を、大型スクリーンで上演する試み。舞台のライブ配信やテレビ放送は当たり前になったが、同企画の発案者で現芸術監督の松尾は「大きなところでやったものは、大きなところで見たいんじゃないか」と意図を説明。画質や音響の問題も乗り越え「最近クリアになったので」とホッとした表情を浮かべた。

18年上演の松尾演出「女教師は二度抱かれた」に出演した大竹は「自分の中継を見るのは好きじゃない。アップになるなと思ってます」と苦笑いも、舞台上演に配慮がいるコロナ禍での企画に「こういう時だからこそありがたい」と話した。

12年上演の蜷川幸雄演出「下谷万年町物語」に主演した宮沢は、「希望と絶望のシーソーで、毎日叱咤(しった)を受けながら死にものぐるいでやっていました」と蜷川演出を回想。14年上演の松尾演出「キレイ-神様と待ち合わせした女-」に出演した小池は、共演の皆川猿時から毎度つばを浴びるシーンを振り返り「はけるたびに吐きにいってました」と笑った。

また「登壇者で舞台作品を作るなら?」という質問に、松尾は「みんな力があるから素舞台でいきましょう。美術なしで。3人が無人島にたどり着いて、1つの食パンを奪い合う。誰が生き残るんだ、みたいな話」。大竹は過去に松尾と演じた2人芝居の役柄が一番印象に残っているといい、「2人で子宮を目指す精子の役をやったんです。ね?」とニッコリ。大竹が「もう1度精子の役で」と松尾に再共演を望むと、松尾も「じゃあ僕は卵子の役で」と応じて笑いをさらった。

初代芸術監督の串田和美作・演出「もっと泣いてよフラッパー」(14年)、2代目芸術監督の蜷川幸雄演出「下谷万年町物語」(12年)、3代目芸術監督の松尾演出「女教師は二度抱かれた」(08年)、「キレイ-神様と待ち合わせした女-」(14年)、「ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン」(16年)など6作品が同所で上映される。