ボートレース鳴門のGⅢオールレディース「第36回渦の女王決定戦」は9日最終日、第12Rで優勝戦が行われ、1号艇の海野ゆかり(広島=46)がイン逃げ快勝。2019年8月の若松男女W優勝戦以来、通算58度目のVを飾った。


 台風14号の接近もあり大雨の中でレースはスタート。ほぼ横一線のスタートから、インコース海野が平田さやか(東京=36)の攻めを受け止めて先マイ。一気に独走態勢を築いた。「優勝戦は今節で一番(状態が)良かった。展示タイムも出ていたし、エンジンを信じていきました」と喜びをかみ締めていた。

 現在はA2級に陥落しているが、21年前期適用はA1級復帰が濃厚だ。「エンジンの仕上がりがイマイチで我慢する時期があったけど、最近はいいエンジンが引けていたし、何となく雰囲気をつかめてきた。調整もうまくできました」と笑顔で話した。

 この優勝で前検時点での女子賞金ランク24位から、18位までランクアップ。11月末の蒲郡GⅡ「レディースチャレンジC」出場も見えてきた。今後以降については「一走一走頑張ります」と笑顔でレース場を後にした。

 海野は1973年11月28日生まれの71期生。92年11月宮島女子リーグでデビュー。翌年93年1月住之江一般戦で初1着。GⅠは8優出2V、通算58V。〝艇界のタカラジェンヌ〟と呼ばれ、SGオールスターでは第27回大会から35回大会まで9大会連続、通算14回出場したほか、クラシック、グラチャン、オーシャンなどトータル26回のSG出場(予選突破経験はない)がある人気、実力を兼ね備えた女子レーサーだ。