河瀬直美監督(51)が、21日に韓国で開幕する第25回釜山国際映画祭の、アジアンシネマアンバサダーに選出された。20日に同映画際事務局が発表した。アンバサダーには、イ・チャンドン、パク・チャヌク(韓国)、黒沢清、是枝裕和(日本)、ジャ・ジャンクーと女優のチャオ・タオ夫妻(中国)、ツァイ・ミンリャン、リー・カンション(台湾)といった、アジアを代表する監督が名を連ねた。

河瀬監督は「アジア最大の釜山国際映画祭アンバサダーへの就任依頼をいただき誠に光栄に存じます。私の映画キャリアは釜山映画祭の歴史とほぼ同時です。この25年の様々な変遷を経て今年のコロナ禍にあっても映画祭を開催される背景には大変な決断とスタッフの努力があってのことでしょう。ここに敬意を表すとともに、それらの活動を通して広く世界に釜山映画祭がこれまで以上の発展を遂げられますよう祈念いたします」と、映画人生とともに歩んだ、アジア最大の映画祭でのアンバサダー就任を喜んだ。

世界3大映画祭の1つ、カンヌ映画祭(フランス)の公式ラインアップに選ばれた、河瀬監督の新作「朝が来る」(23日公開)は、22日にガラプレゼンテーションで上映され、記者会見と上映後の質疑応答をリモートで行う予定。同監督は「またアジアの多様性と底力を自身の監督作品を通して発信し届けてゆきたいと思います」とコメントした。