女子ゴルフの「樋口久子・三菱電機レディス」(埼玉・武蔵丘GC=パー72)で国内ツアーに復帰した渋野日向子(21=サントリー)が、新たなパッティングのドリルに取り組んでいる。

 初日(30日)はホールインワンを達成するなど前半でスコアを伸ばして存在感を示したものの、後半はスコアを落とし、72のラウンドでイーブンパーの32位発進。最終組でのプレーだったこともあり、投光器の下、最後の一人になるまでパッティング練習をしてコースを後にした。

〝最後の一人〟の常連であり、昨季も何度も見られた光景だが、変わっていたのは練習方法だ。活躍とともに、1メートルから5メートルまでセンチ間隔の9球のうち7球以上入るまで終わらない「練習ドリル」はすっかりファンに知られるようになったが、約2か月の海外遠征を経て、その中身が一新されていたのだ。

 新ドリルは60センチ、1・2メートル、1・8メートルの3つの距離を4方向から打つという内容。今回は12球全部入るまで終われない。青木翔コーチ(37)は「ショートパットを重視して新しくしました」と遠征中にドリルを更新したことを明かした。米国ではポアナ芝などの癖の強いグリーンに手こずり、ショートパットに苦戦。渋野自身も「2メートル以内を何度も外してしまった」と振り返っており、これに対応したものになっている。

 このドリルの後はもう一つの課題である「ロングパットの距離感」を養うため独り占めの練習グリーンを広々と使って、さまざまな距離のパッテイングを繰り返した。

 毎日ドリルを続けることで、以前は苦手だったパッティングを武器になるまでに進化させてきただけに、新たな積み重ねが、課題克服につながるはずだ。