お笑いコンビ、髭男爵の山田ルイ53世(45)が1日、都内で新刊エッセー「パパが貴族 僕ともーちゃんのヒミツの日々」(双葉社)の出版記念サイン会を行った。

同書には2児の娘の父親であるルイ53世が、8歳になる長女に自身の職業を隠して子育てする中で生まれてきたエピソードが数多くつづられている。

ルイ53世は「今小学校2年生の娘の8年間の子育てしてきた観察記録」と本を紹介。

さらに子どもにはお笑い芸人であることなどを隠しているため「秘密、機密を守る戦いの記録でもある」とした。

一発屋とも評されるルイ53世は「自分自身はなんら恥じていない。ただ一発屋という言葉に含まれる負けとか失敗とかの苦み成分、これが人生始まったばかりの子どもにはまだ早いんじゃないかという気遣い」から自身の職業を娘に「めちゃくちゃフレキシブルに働いているサラリーマン」と話しているという。

娘に職業を明かす理想の日は「成人式の日」といい「お酒飲めるようになったら、ぼくは基本的にウイスキー党ですからグラスなんですけど、その日だけ急にワイングラスを出して『成人おめでとう、ルネッサーンス!』といって『やっぱりパパそうだったの!』みたいな展開」と明かした。

しかし「今のペースで行くと1、2年後に完全にばれそうです…」。

テレビや広告に出演すると「そわそわドキドキする半面、若干スーパーヒーロー気取りみたいなところもあってスリリングな毎日を送っています」。

日常生活でもしりとりでルイ53世の番に「る」が来て「ルネッサーンス」といいかけてしまうなど“情報漏えい”の危険があることを明かし笑わせた。

常に仕事に追われる売れっ子芸能人とは異なる“一発屋芸人スケジュール”のおかげで娘の成長を間近でみることができた一方で、娘が幼い頃に公園に連れて行くと、周りが母親ばかりで少し白い目で見られることもあったという。「男性の子育てのやりづらさみたいなものが解消される事ってママにとっても負担が軽くなるということ。そういうことを考える1つのきっかけ、資料になるんじゃないか。そういう問題提起にもなるんじゃないか」とアピール。

「いろんな職業のお父さんお母さんがいると思うんです。読んでいただいてちょっとでも子育てのハードルが下がればなって。弱音とか愚痴とかいいながらやっていいんじゃないかってすごく思うんで。気が楽になる本です」と締めた。