お笑いコンビ「髭男爵」の山田ルイ53世(45)が、新刊エッセー「パパが貴族―僕ともーちゃんのヒミツの日々」(双葉社)を出版。一発屋、エッセイストなどの顔を持つ山田が、娘に職業を隠しながら生活する様子を面白おかしくつづっている。

 同書で紹介されているストーリーは、過去にウェブメディアで連載していたコラムに加え、同書発売にあたって書き下ろしたものを収録。

 10代のころ、引きこもった過去のある山田は「僕には、卒業文集や写真があまりない。そういうのって今となると少し寂しい。子供に関してはそういうのを残しておきたいという気持ちがあって。(同書は)娘の成長記録かな」と語った。

 山田は、一発屋であることを誇りに思ってはいるが、娘には職業を隠している。ところが、何げないしりとり遊びでバレかけたこともあり「娘がはたちになるまで隠し通したいが、そのうちにバレてしまいそう…」と一抹の不安をのぞかせた。

 同書には、男親の生きづらさについても触れた。「一発屋という立場上、平日昼間に家にいることが多く、公園へ行くとママたちに、ちょっとギョっとされて。そういう生きづらさを問題提起できたら」と指摘した。

 また、政府の緊急事態宣言下の4月ごろから、休校で子供が一日中家にいることで、子育て世代の親が、子供の勉強、家庭の在り方についての悩みを抱えた現状があった。

 冬場へ向けて、コロナが再流行する可能性もある。山田は「子育てはしんどい、と言える空気感がある方がいい。かたくなにあったか子育てエッセー、ハートウオーミングというふうに本を書いた覚えはない」と吐露。

 さらに「僕は、もっと大っぴらにため息をつきたい。コロナ禍で部屋の換気が奨励された。ため息をつくのは、心の換気。もっと親が弱音を吐きやすくなってもいいのでは」と子育て世代の親へ向け、メッセージを送った。