ちあきなおみの「喝采」(1972年)、細川たかしの「北酒場」(82年)で、2度の日本レコード大賞に輝いた作曲家で、最近は歌手としても活動している中村泰士氏(81)が、肝臓がんであることを16日、自身のフェイスブックで公表した。

 中村氏は「突然ですが、どうやらお迎えの足音が近づいたようです『肝臓癌』だそうです」と告白した。14日には、Billboard大阪で行われたライブに出演していたが、「実は先月30日から新薬の治療を受けていて 大阪市大病院の教授・主治医先生方の手厚い治療をして頂き 何とか無事にステージに立つ事が出来ました」と明かした。

 さらに「音楽人生60年を過ぎて既に81歳 紆余曲折、喜びも悲しみも、人様の何倍もの人生模様を生きさせて頂いたので、もう受け入れてもなどとも考えてます」としたが、その後には治療に対して前向きな思いも記している。

「数年前から音楽人生最終章として新計画していて何とか踏みとどまってやり終えたいと! 『もうええんちゃうん!?』そうかも! そう揺れながらも、勇気を持って最先端治療を受けさせて頂き 生きて!音楽人生最終章を完成させたいと願っています。ご心配をおかけしますが、大好きな音楽と持ち前の気力で乗り切ります」

 所属事務所によると、中村氏は9月末ごろに体調不良を訴え、10月上旬に大阪市立大学医学部附属病院で検査を受けたところ、肝臓に腫瘍があることが判明。その後に入院し、約2週間、抗がん剤による治療を受けた。転移はなく、経過は良好だという。

 治療に専念して、病魔に打ち勝つことを願いたい。