俳優の松本利夫(45)、木下ほうか(56)、中村達也(55)、阿部亮平(40)が12日、東京・新宿区のK’s cinemaで行われた映画「無頼」(井筒和幸監督)の初日舞台あいさつに登場した。

 同映画は井筒監督の8年ぶりとなる新作映画。これまで様々なアウトサイダーを描いてきたが、今回は「前からやりたかったやくざ映画」(同監督)だ。

 開場前から映画館の周りは気合の入ったファンだらけで熱気がすごく、初日は大入り満員。同映画への期待度の高さをうかがわせた。中村は「きょう、映画館の前に本職らしい方がたくさんいらっしゃったので、その横をすり抜けてきました」と笑わせた。

 主演の松本は「井筒監督作品のファンで作品もほとんど見ています。自分がこの作品で主演できたことをうれしく思いました」と喜びを語る。作品では代から代まで、演じた。「老けメークをするんですが、自分でもショックを受けるぐらいクオリティーが高いです」と苦笑い。

 木下は高校生の時に、井筒監督作品に出演して、俳優人生を歩み始めた。

「井筒監督に出会わなかったら、ここに立っていなかった」と木下。井筒監督は「アダルトショップを開くって言うてたやん」と暴露し、笑わせた。

 コワモテの井筒監督だが、阿部は「実は優しいんです」と明かす。

 最後には井筒監督が「僕が20歳のころ、深作欣二監督の『仁義なき戦い』を見て興奮し、その舞台挨拶での深作監督を見て、映画監督になろうと決めた。この作品も面白いと思ったら、広めてください」と思いを込めた。