ロンドンで撮影が行われている大ヒット映画シリーズ最新作「ミッション:インポッシブル7」のロケ現場で主演のトム・クルーズ(58)がスタッフに大激怒。その激しい口調で叱咤する録音データを英紙サンが入手した。

 激高の理由は、コロナ禍のロケで取り決めた密を避けるためのルールを破り、2人の撮影クルーがコンピューターモニターを隣同士並んで見ていたためだという。

 サン紙によると、2人を見つけたトムは声を荒らげ、「もし、もう一度同じことをしたら、君たちはクビだ。ほかのクルーも同じ。やったら終わりだ!」と怒りをあらわにした。続いて、その場にいた約50人のスタッフを指さし、「君も、君もな。絶対やるなよ」と警告した。

 本作のプロデューサーでもあるトムがそこまで厳格な〝禁密ルール〟を徹底してるのは、もし現場で新型コロナウイルスによるクラスター感染が起きれば、撮影中止に追い込まれるという強い危機感からだ。

 トムは続けて「オレたちのために、今この瞬間も彼らはハリウッドで制作に取り組んでいるんだ」と、ロサンゼルスのスタジオで作業するスタッフに言及。「オレたちは何千もの人たちを雇用しているんだ!」と語気を強め、撮影中止が失職に直結するという現実をスタッフに再確認させた。

 ロンドンでは2日にロックダウン(都市封鎖)が解除されたものの、16日からは同市とその周辺都市の一部で警戒レベルが「高い」から「とても高い」に引き上げられた。そんな中での撮影だけに、トムが慎重になるのは当然だ。