レスリングの全日本選手権(東京スポーツ新聞格技振興財団協賛)最終日(20日、駒沢体育館)、女子53キロ級決勝で藤波朱理(17=いなべ総合学園高)が入江ななみ(25=ミキハウス)を6―0で下し、初優勝を飾った。

 シニアデビュー戦とは思えぬ強さで全日本女王に輝いた。「この大会で優勝することを目指してやってきたのでうれしいです」と笑顔を見せた。各世代大会を制し、昨年のインターハイも高校1年で優勝した逸材。年上選手たちとの対戦にも、臆するどころか「強い選手と組み合うことが好きなので、ワクワクした。今までで一番楽しかった」とエンジョイ。無失点で完勝した。

 大会前には日体大で指導する五輪4連覇の伊調馨(36=ALSOK)に手ほどきを受ける機会があった。「馨さんに一緒にスパーリングをさせてもらいました。タックルに入ってからの処置が課題だと強く感じました」。足首を取るタックルから面白いように得点を重ね、憧れの先輩からの指導をしっかり生かした。

 すでに東京五輪同級代表は向田真優(23=ジェイテクト)に決定している。「目標は五輪で金メダルを取ることです」と言い切る17歳。2024年パリ五輪Vへまっしぐらだ。