広島のドラフト1位・栗林良吏投手(24=トヨタ自動車)が9日、廿日市市内の大野練習場で新人合同自主トレをスタートさせた。他のルーキーたちとランニングやキャッチボールなどで汗を流した右腕は「(今は)キャンプでベストのパフォーマンスをするための準備段階。自分の体を知ることをしっかりとやってキャンプに入りたい」と意気込んだ。

 プロとして第一歩を踏み出した右腕が理想に掲げるのが黒田博樹氏の姿だ。入寮の際には黒田氏の著書「クオリティピッチング」「決めて断つ」を持参。チームのためならば起用法にこだわらないという栗林は「男気が強い方。チームやファンの方を思って、自分のためだけではない投球スタイル」とチーム優先を貫いた黒田氏のスタイルに共感しているという。

 さらに「黒田さんみたいにエースになって、たくさんの人を魅了できる投手になりたい。黒田さんのように引退セレモニーをやってもらえるような選手はチームの顔。自分もそうなれればいい」と目指す将来像についても語った。この日の練習では「自分を鼓舞しつつ、みんなで頑張ろうと声を掛けた」と早くもリーダーシップを発揮した栗林。黒田氏のようなレジェンドになるべく鍛錬を積んでいく。