小堺一機(65)が、テレビ朝日系「明治ドラマスペシャル ずんずん!」(今春放送)に主演し、“人情派”牛乳配達員を演じることが1日、分かった。

原作は、時代小説の名手・山本一力氏が現代を舞台に描いた同名小説。小堺演じる、世話好きで実直な牛乳配達員・田代龍平に起こるささやかな奇跡を描く。

仕事中の田代はある日、配達先の異変に気付く。いつもはきれいに洗った空き瓶が玄関先の保冷ボックスに戻してあるのだが、今朝はそれが置かれていなかった。住人の身を案じた田代は周囲を巻き込み、“ずんずん”と力強い足取りで救出を試みる。田代の奮闘を通し、人の絆や心の温かさを伝える物語だ。

小堺は「山本一力先生が描いた素晴らしい世界の作品に入る機会をいただき、うれしく思っています」とオファーを喜ぶ。演じる田代について「単に“いい人”ではなく、“正直に生きたらいい人だった”という人物を演じたいと考えています」。

今作では牛乳配達員を演じるが、自身はアルバイトでお菓子問屋の配送助手をしていた経験があるといい「行く店ごとにいろいろな人や出来事に出会い、人生の勉強になったことを思い出しました」。

小堺は「コロナ禍の今、このドラマが“人と人は触れ合っていなきゃダメな生き物なんだ”という人間の根本を改めて感じる機会になれば」と話している。