お笑いトリオ、我が家の坪倉由幸(43)がフジテレビ系「土曜プレミアム『死との約束』」(3月6日午後9時)に出演する。15年の「オリエント急行殺人事件」、18年の「黒井戸殺し」に続く、「野村萬斎主演×原作・アガサ・クリスティ×脚本・三谷幸喜」の夢のシリーズ第3弾だ。

「死との約束」は、ミステリー界の女王アガサ・クリスティ(1890年~1976年)が1938年に発表した長編小説。「死海殺人事件」のタイトルで88年に映画化されているが、日本での映像化は初めてとなる。主人公は野村萬斎演じる名探偵・勝呂武尊。富豪の本堂家の女主人が死体となって見つかったことから事件が始まる。坪倉は本堂家の税理士・十文字幸太を演じる。

坪倉は今回の出演オファーに「本当に率直に、びっくりしました。他のキャストの皆さんのお名前もうかがって、こんな豪華な方々の中に僕でいいのかなというのが正直な感想です。映画『記憶にございません』で、ジャルジャルの後藤淳平君が出ていたり、芸人さんがたまに三谷作品に出られているとは思っていましたが、僕にオファーがくるとは思っていなかったので驚きました。三谷さんの期待に応えられるのかどうか、すごく不安もありました」と振り返っている。

富豪の本堂家の税理士という役柄には「芸人・坪倉として今まで経験のない、色気みたいなものをちょっと出せたらいいなと思いました。今回の役は、ユニークな部分もあるし、それでいて情けないところもあるし。素ではなくてお芝居でちゃんとユニークさを出せるか、意識しました」と意欲を見せている。

コントでは大ボケの役どころだが、イケメンのルックスを買われてドラマ出演も多い。「僕、他の作品でもそうなのですが、モニターチェックって恥ずかしくてできないんですよ(笑い)。お笑いの場合は、お客さんが笑えばいいっていう基本的なルールですから、モニターチェックをすることがないので。ですから自分の中では、監督がOKだったらそれでいいと思っています。最終的に全部仕上がってみないとわからないんですけれど」。

そして「最初はちょっとミステリアスな感じもあるのですが、最終的に面倒くさいやつだけれど憎めない、人間らしい情けないところが見えていればいいなと思います。萬斎さんとは、がっつりお芝居させていただくシーンもあったのですが、すごく優しい目なんですけれど目力があるというか。笑いながらも(役柄なんでしょうけれど)目は笑っていないお芝居というか。やっぱりすごいなと思いました。淡々と聞きながらも、目は『お前のことはわかっているぞ』的な。目のお芝居まで、役作りが違うと思いました」。

「今までやったことのない役柄なので、ぜひ違った僕を見ていただきたいなというのと、景色や豪華なセット、そして昭和の時代の昔ながらの良さもありますので、楽しんで見ていただけたらと思います」と話している。