J1川崎の元日本代表FW小林悠(33)が今季の活躍を予感させた。Jリーグのシーズン到来を告げる「富士ゼロックススーパーカップ」のG大阪戦(20日、埼スタ)で決勝ゴールを決めてチームに今季公式戦初勝利をもたらした。

 同点のままPK戦突入もちらつき始めた2―2の後半アディショナルタイム。後半27分に投入されたストライカーは、MF遠野大弥のスルーパスに抜け出すと、ペナルティーエリア右から右足でゴールを決めてみせた。昨季チームトップのリーグ14得点を挙げた頼れるベテランが、大きな仕事をやってのけた。

 投入直前には同点に追いつかれていただけに、小林は「同点だったのでゴールが必要だと思っていたし、しっかり決められてよかった。PK戦になったら、いろんな選手が責任を負わなきゃいけないと思ったので、それまでに決めたかった。いいゴールになったなと思う」と振り返った。

 昨季限りでチームの大黒柱だったMF中村憲剛氏(40)が引退。この日、テレビ解説を務めた先輩に活躍を見せつけた小林は「チームにとって存在は大きかった。いなくなるのはさみしいが、そうも言っていられない。新しい選手と新しいチームでいい状態で進めて憲剛さんにいい報告ができれば」と誓った。