阪神・春季キャンプ(沖縄・宜野座)に臨時コーチとして参加し、守備・バントなどの指導に当たってきた川相昌弘氏(56)が22日、チームでの最後の指導を終え虎ナインに別れを告げた。

 この日も日没まで野手陣の守備練習を見守った川相氏は「選手たちには基礎的なことしか教えていませんが、そこがなければ枝葉も花も咲かない。選手からも質問を受けたし、意識も変わってきたと思う」と振り返った上で「(阪神の)選手たちには実戦も含め、日々の練習を積み重ね継続してくれたら」とした。

 ドラフト1位ルーキー・佐藤輝明内野手(21=近大)にもたびたび助言を与えてきたが「(佐藤輝の内野守備は)器用にできているところもあるが、今のままで三塁の守備ができるかというと、まだ練習が必要。もっと足を運んで正確なボールを投げるように伝えた」という。

 3週間の長きにわたり惜しみなく指導を施した川相氏。矢野監督も「球団の垣根もある中、熱心に早出から練習終わりまで付き合ってくれた。本当に来てくれて良かった感謝しています」と宿敵・巨人のレジェンドOBへ心からの敬意を表した。