石原良純(59)が20日、東京・TOHOシネマズ日本橋で行われた米国・英国合作映画「ジェントルメン」(ガイ・リッチー監督、5月7日公開)プレミアムイベントに、20年8月に亡くなった渡哲也さん(享年78)からもらったスカーフを、左胸のポケットに入れて登壇した。

石原はスーツのこだわりについて聞かれると「仲の良い洋服店の人から『あなたの好きなダム、鉄道だけじゃなくファッションに興味を持ちなさい』と言われますよ。この年になると、いろいろな人を見てくるし」と目が肥えてきたと語った。その上で「このスカーフは、恩人からもらった思いのあるスカーフ。長いこと、関わり合うと歴史が出てくるし(ファッションに)自分の生きてきた思い出を付け合わせる。うちの先代の所属事務所の社長さんからもらった。そういう思い出の品を使わないと、もったいない」と語った。関係者によると、先代の社長とは、石原が89年に退社した石原プロモーションの社長を務めた渡さんのことを指していたという。

渡さんへの思いも語った。一流の紳士の先輩がいるかと聞かれると「ジェントルマンは…やはり亡くなられてしまったけど渡さん。そして舘(ひろし)さん…女性に優しくして、何で俺に優しくしてくれないの? と思うけれど、20年くらいたって(心に)しみてくる」と感慨深げに語った。紳士であることの、具体的なポイントを聞かれると「見ていないようで見ていてくれる…ベタベタしないし、パッと見たら何を見ていたのかな?と思うこと、感じるよね」と語った。

一方で、紳士と並ぶ映画のもう1つのテーマ“ワル”な先輩もいたという。石原は「昔はね、撮影所に行くと怖い人、いたのよ。僕も50代の終わりに近づいているけど…ただのワルで60歳まではいられないでしょう。情を拾うでしょう」と笑いながら語った。怖い人について、具体的の人物を挙げるよう求められると「言えないよ、存命の人もいる。舘さんは違うよ、ジェントルマン。ワルほど女性に優しい。一流は女性に優しく、ものを知っている人だよね」と舘ひろし(71)こそ紳士だと強調した。