ノアの5月31日・後楽園ホール大会で、GHCヘビー級王者の武藤敬司(58)が丸藤正道(41)に貫禄を見せつけ圧勝した。

 プロレスイベント「サイバーファイトフェスティバル」(6日、さいたまスーパーアリーナ)でのV3戦で丸藤を迎え撃つ武藤はこの日、最後の前哨戦となったタッグ戦で激突。ともに先発するとグラウンドの攻防を繰り広げるなどやり合った。終盤になると武藤が丸藤に閃光魔術弾からエメラルドフロウジョンをズバリ。この日の大会は「三沢光晴メモリアル2021」として行われたが、その今は亡き天国の〝ライバル〟の必殺技を借りてから一気に畳みかけ、最後は得意の足4の字固めでギブアップを奪った。

 試合後、武藤は「今日は三沢光晴を意識してたよ。丸藤と違って俺は外見だけな。あいつは内面も意識して少しセンチになっていたのかもしれない」とポツリ。前哨戦に完勝で視界良好とあって「58になると朝、目が覚めて万全なことなんてないから。それでも万全がなかなかない中でどうコンディションよくやれるかっていうのが、腕の見せどころなんだよ」と小鼻を膨らませた。