国内女子ツアー「ヨネックスレディス」最終日(6日、新潟・ヨネックスCC=パー72)、首位から出た笠りつ子(33=京セラ)が3バーディー、ノーボギーの69で回り、通算12アンダーで5年ぶりとなるツアー通算6勝目を挙げた。

 2位に2打差をつけてスタートした最終日。通算11アンダーで迎えた最終18番パー5で、同組で回った三ヶ島かなが先にバーディーを奪って通算11アンダーで並ばれたが、すぐさま4メートルのバーディーパットを沈めて優勝を決めた。「首位で3日間勝てたことがすごくよかったです。今回、コースコンディションがとても素晴らしくて、私との相性が良かったので、しっかりグリーン上でマッチしたなと思います」と振り返った。

 2019年10月の大会開幕前、クラブハウスの風呂場にタオルがなかったことに腹を立て暴言を吐いた。その後、謝罪を行い、ツアー出場を自粛。一時は引退も考えていたというが、昨年1月には日本女子プロゴルフ協会の新人研修を受講した上で、昨年6月からツアーに復帰。それだけに「暴言のあとも切れることなく応援してくださるスポンサーの皆さんに感謝していますし、悲しい思いをさせてしまった家族だったり、先輩、周りの人たちに感謝を伝えたいです」と、しみじみ語った。

 今年から地元・熊本市の子ども食堂応援プロジェクトに参加し、1バーディーにつき1キロの肉をフードバンク熊本に寄付している。今回はなんと12キロ。笠は「毎週毎週、やっていることなんですけど、一つでも多くお肉を子供たちに届けたいと思っていて、そのおかげで今年はたくさんバーディーが取れているような感じがしているので、うれしいです」と笑みを浮かべた。