MBS(大阪市北区)に今春入社した新人アナウンサー3人が6日、オンラインで取材に応じた。

3人は元高校球児の中野広大アナ(23)大村浩士アナ(22)の男性2人と、将来はフィールドキャスターとして世界の情報も届けたいという前田春香アナ(23)。3人そろって、この日夕、生情報番組「よんチャンTV」に出演し、テレビデビューも果たした。

兵庫・加古川東で投手だった大村アナは「野球を14年やってきましたので、スポーツ実況を通して感動を届けたい」。主戦投手だった高校2年時、チームは65年ぶりに秋季県大会でベスト4入り。翌16年のセンバツへあと1歩まで迫ったが、優勝した明石商に敗れ、夢の甲子園切符を逃した。

ただし、高校野球を通じて「人のために汗をかける人間になりたい」との思いを強くし、アナウンス業も「人のために大事な情報を届ける。同じです」と胸を張り、第1歩を踏み出した。

中野アナも法政二高で野球部に所属。ただ、レギュラーまでははるか遠く「3年間補欠で、グラウンド整備、ボール磨きなど、みんなのコンディションを整えることに全精力を注ぎ…過ぎまして、みなに『ファーマーズ』と呼ばれていました」。裏方の仕事を極め、進学した法大では、野球は断念。抑えてきた情熱を発散すべく? テレビで見たマグロの解体ショーに衝撃を受け、アルバイトとしてショーの補佐役も務めてきたという。

この日、取材会でも声かけを実践してみせた。

ただ1人の女性、前田アナも、男性陣に負けず劣らずのバイタリティーを誇る。北海道別海町出身で、実家はビジネスホテルを経営しており、趣味がバックパッカー。高校時代に修学旅行でタイへ行き、貧困問題を目の当たりにし、報道に興味を持った。

学生時代にはアジア、アフリカ、南米、ヨーロッパと歴訪。「インドで格安マッサージ店に行ったら、暗闇へ…。無事でしたが、安いだけでつられていくと危ないなと学びました」とエピソードも明かした。

実はこの前田アナも、高校野球にゆかりがあると判明。祖父は51年センバツで優勝、52年同準優勝の鳴門メンバー。この52年から、MBSが実況を始めたという縁を知らされたが、報道志望の前田アナは、自らが野球中継に就くことには「スポーツはあまり…これから勉強したいです」と苦笑していた。