宝塚歌劇団の月組トップ珠城(たまき)りょう、相手娘役美園さくらの退団公演「桜嵐記(おうらんき)」「Dream Chaser」の公開通し稽古が9日、東京宝塚劇場で行われた。公演は10日から8月15日。

「桜嵐記」は南北朝の動乱期を背景に、滅びゆく南朝の武将、楠木正行(まさつら)を主人公にした物語。正行と美園演じる弁内侍(べんのないし)とのはかない恋や、弟たちとのきずなが描かれる。

初日を前に、珠城は「正直、私自身はまだ卒業するという実感は湧いてないのですが、千秋楽の最後の最後まで役者としても男役としても成長し続けたいと思っております」とコメントした。

兵庫・宝塚大劇場で始まった今回の退団公演から、感染対策のために行ってきた出演者の減員も終了し、全生徒が出演している。

珠城は「月組生全員で舞台に立てる喜びを胸に、出演者一丸となってお芝居とシーをお届けできるよう頑張ります。今の充実した月組のチームワークをお見せできるように、そして、宝塚を愛してくださる皆さまに私たちの愛をお届けできるようにつとめてまいります。皆さまの心に温かい光がともりますように…」としている。

「Dream Chaser」は、夢を追うひたむきな情熱をテーマにしたショー。珠城は黒えんびやスーツを着こなし、高速で華麗なステップを披露、美園との情感あふれるデュエットダンスを見せた。