5月下旬に左足大腿(だいたい)骨を骨折した落語家林家木久扇(83)が、驚異の回復を見せ、7月10日の福岡・博多座での「芸能生活60周年記念落語会」で復帰する予定だ。すでにリハビリのために入院していた病院を退院し、復帰に向けて備えている。

手術、入院した当初から、前向きだったという木久扇。関係者は「もともと前向きな性格なので、起きてしまったことはしょうがない、リハビリをして早く高座に復帰したいと言っています」と話していたが、ここまで早く復帰が見えてくるとは思っていなかった。

以前も書いたが、木久扇はこれまで、2回、がんの手術を受けている。00年に胃がん、14年には喉頭がんを患った。昨年の日刊スポーツの取材には「僕は東京大空襲で逃げ回った記憶がある。だから、がんと聞いても『空襲に比べたら大したことない。たかが、がんじゃないか』って対抗心が芽生えてくる」と話していた。気持ちの強さに驚くばかりだ。

復帰高座での第一声を楽しみにしている。