西武・中村剛也内野手(37)が14日のロッテ戦(メットライフ)、1本塁打3打点の活躍で前半戦最後の試合を勝利に導いた。

「4番・指名打者」で先発出場した中村は0―0の3回二死一塁に相手先発・小島の外角の直球を逆らわない巧打で右二塁打。一塁走者・源田の好走塁もあり、先制に成功した。

 巧打の次は豪快な一発だった。4―3で迎えた7回二死二塁。5番手・ハーマンからがファウルで粘った6球目、中村は高めの直球を振りぬいた。本塁打王6回の〝アーチスト〟らしい美しい放物線を描いた打球は左翼席最上段に飛び込む9号2ラン。中押しの一発となった。

 試合はその後山川の2ランも飛び出し8―3で快勝。中村は試合後ヒーローインタビューで7回の一発について「今年打った中で1番良かった」と自画自賛。しかし、通算本塁打現役1位のスラッガーは「まだ9本なのかぁ」と苦笑い。勝利に沸くレオ党たちに後半戦での奮起を誓った。

 中村は報道陣に対して「(状態は)悪くないですね」としながらも、中断期間の長さに戸惑いつつ「しっかりと調整します」と語った。

 中村は12試合連続安打。7月入り打率は3割を超える好調ぶりだが、現在使用しているバットについての質問に巨人・岡本のものと明かした。オフの自主トレをともにした〝愛弟子〟から交流戦の際にもらったようで「ふとしたときに使ったらホームランが出た」という。「良いバッターは良いバット使ってるな」と好感触を示した。

 前半戦は故障者が相次ぎ借金5、5位に沈んだチームだが、ベテランの〝愛弟子バット〟が後半戦浮上に繋がるか。