【直撃!エモPeople】元「カントリー娘。」が過激発言の裏で着々と起業家精神を研ぎ澄ましている。カントリー娘。時代、みうなとして活動した斎藤美海(34)は19歳でアイドルを卒業。以後、様々な仕事を転々としたが、現在はSNSでの恋愛相談、父親とコラボで「家を売るユーチューバー」など、異色の活動をしている。その不思議な魅力に迫った。

 5月に放送されたバラエティー番組「じっくり聞いタロウ」(テレビ東京系)に出演した斎藤は、その経験から「2番手から本命彼女に上がる“セフレセミナー”」の主催者として登場した。

「恋愛禁止だったアイドルを卒業してはじけちゃって、自由奔放にやってました」と自身の経験を振り返ったうえで編み出した恋愛術「みうなジャパン」を披露。

 サッカーのポジションに例え、本命の彼氏以外に都合の良いタイプの男性をそれぞれ確保するという戦術は「イケイケ・強刺激のフォワード型、バランス・リーダー的なミッドフィルダー型、安心・安定感のディフェンス型、女性側のメンタルが病みそうな手前で連絡できるゴールキーパー型」というもの。現在、ツイッターなどで女性の恋愛相談を行う斎藤はその真意をこう語る。

「好きな男性の2番手にされている女性が本命彼女になるためのテクニック。女性は好きな人に大切にされたい、愛されたいと思いがちですが、主語を自分にして、私はこうしたいと気持ちを変えるだけで全然変わる。女性側が『今から来て』と男性を呼べるくらいの関係の方がうまくいきます」

 3年前に始めたツイッターでの恋愛相談には全国の女性から相談が毎日舞い込む。「アイドルでなくても自分のファンを増やそう」などの独自の理論には固定客も多く、DMで同時に20人とやりとりすることもある。セラピスト時代を含め、これまでにのべ1000人以上の相談を受けた。

 アイドル卒業後はエステティシャン、セラピスト、タイ古式マッサージ、アロマテラピストなど様々な仕事をしてきた。バラエティー番組「有吉反省会」(日本テレビ系)には「職を6個も転々として反省している」と出演しイジられたが、本人はまったく意に介していない。

 幼少期、地元・静岡で祖母が営むパン店の看板娘としてお客と接し、笑顔で愛される言葉遣いなど、生まれながらにアイドル養成をされていた。高校2年でカントリー娘。となり、里田まいさん(プロ野球楽天の田中将大投手夫人)らとフットサルでも活躍。だが、19歳で卒業した。

「おバカがかわいいという当時の芸能界が合わなかった。表に出るのには満足して、実家が起業家一家というのもあって、自分は何か事業をするものと思っていました」

 父は静岡県内で建築会社を経営。斎藤は父と2年前から揃ってユーチューブ「ウィングホームの『家建て』ちゃんねる」を配信。斎藤の恋愛相談動画にも父が登場するなど、ほほ笑ましくも不思議な父娘関係だ。

「芸能界デビューしてから、8年くらい父と距離を置いていた時期もありましたが、今では『私をアイドルにした教育方法』を一緒に話す動画をアップしたりしてます。父からは『言い寄ってきた男から選ぶのではなく、自分からいい男を見極めろ』と育てられたのも私の考えに根付いてますね。動画を見て家を建ててくれる人も多くなりました」

 人気ユーチューバー・ヒカルとの関係も奏功している。難病と闘う子供の施設にお菓子の家などをプレゼントするという企画で、斎藤父娘コンビが大道具係として参加。コラボも続いている。

 斎藤自身は今後について「1年後に何をしているかわかんないですね。やったことないことをクリアしたい。物欲よりも知的好奇心が強いので、男女問わず、いろんな人に会うし、好きな瞬間は今までの価値観が壊される時なんです」と冒険家のような目を輝かせている。

 ☆さいとう・みうな 1987年2月12日生まれ、静岡県出身。2003年に「カントリー娘。」加入。フットサルのハロプロ選抜チームでは里田まいさんとともにディフェンスとして活躍。07年卒業。その後はエステティシャン、セラピスト、コラムニストとして活動。18年、ツイッターで「みうな@ハイスペック恋愛相談」をスタート。19年、父の建築会社のユーチューブ動画「ウィングホームの『家建て』ちゃんねる」開始。今年6月からは「サンクチュアリ出版」ウェブサイトで「可愛くてつよい女の恋愛コラム」を連載中。