東京オリンピック(五輪)でメンタルヘルスを優先するため7月27日に行われた体操女子団体を途中棄権したシモーネ・バイルズ(24=米国)を応援する映像のナレーションを担当した米歌手テイラー・スウィフト(31)が、3日に行われた種目別平均台で銅メダルに輝いたことを称賛するメッセージをツイッターに投稿した。

スウィフトは3日に行われた種目別平均台を前に米NBCテレビで放送された今大会でのバイルズの軌道をまとめたスポット映像で、感動的なナレーションで花を添えていた。

団体を棄権したバイルズは、自身のSNSで「頭で考えていることと体が一致しない」と思うように体が動かない精神状態であることを明かし、その後出場予定だった個人総合、種目別跳馬、段違い平行棒、床運動を棄権。最終種目となった平均台で復帰を果たし、見事に銅メダルを獲得した。

「私たちはヒーローに何を求めていますか?彼らに何を期待しますか?何が必要ですか?」と語るナレーションから始まる映像でスウィフトは、「この1週間を通じて彼女の声は彼女の才能と同じくらい重要でした。完璧さと同じくらい美しい彼女の誠実さは長年にわたって彼女を象徴してきたものです。彼女は間違いなく人間であり、それが彼女をヒーローと呼びやすくしているのです」と語り、バイルズも完璧なアスリートである前に1人の人間であるというメッセージを送っていた。

そんなスウィフトは、NBCテレビの五輪公式アカウントが投稿した自身がナレーションを担当した映像をリツイートし「あなたを見ながら、泣いた。この数年間、あなた(の演技)を見ることができたことをとても幸運に思っているけど、今週は感情知能と立ち直ることを学ばせてもらった。ありがとう」とメッセージを書き込み、大会を終えたバイルズをたたえた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)