俳優妻夫木聡(40)が6日、主演するNHK終戦ドラマ「しかたなかったと言うてはいかんのです」(13日午後10時、総合)へのコメントを発表した。

ドラマは、太平洋戦争末期の米兵捕虜への「実験手術」をめぐり、戦後に戦犯として死刑判決を受けた医師・鳥居太一と、夫を救おうと奔走する妻(蒼井優)を中心に描く。

妻夫木は「罪とは何か。太一が犯したことじたいは罪だが、何が本当の意味でいけなかったのか。死刑に処されるべきなのか。彼の心の内を想像し、その答えを探す日々でした」と、収録当時を振り返った。

太一の妻、子供を考えると、役柄になりきっても「死にたくない」との思いにも至り、役を演じる上でも「さまざまな葛藤があった」と言う。

戦時下のできごとを「しかたなかった-の言葉で片付けては、すべてが過去になってしまう」とし、自身を顧みて「私たちはその思いを受け継ぎ、この先も未来永劫(えいごう)、伝えていく必要があります」とも言い及んだ。

視聴者に向けては「一度きりの人生、もっとできることがあるのではないか-など、このドラマから少しでも何かを感じていただけたらうれしいです」と呼びかけている。