演歌歌手・福田こうへい(44)が8日、岩手県陸前高田市の陸前高田市民文化会館「奇跡の一本松ホール」で復興支援コンサートを行った。

 岩手県出身の福田は、東日本大震災で被災した地元東北を応援しようと、メジャーデビューをした翌年の2013年から復興支援コンサートを実施。今回は新曲「男の残雪」や「南部蝉しぐれ」のほか民謡「南部酒」などを歌唱し、ファンを喜ばせた。

 震災直後にテレビ番組の企画で同市を訪れたという福田。「その時は市民文化会館が津波で半分壊れてて、客席が丸見えになっていた」という。震災から10年がたち、復興も進み、コンサート会場の文化会館も昨年、新しく完成した。「沿岸に住む方たちの強い精神力、海の人間の肝の強さに、俺も東京で負けていられないという気持ちになる。これからも復興支援コンサートは続けていきたい」と決意を新たにした。

 このコンサートでは陸全高田の戸羽太市長に100万円の義援金も渡した。「お祭りとかできていないと思いますが、高齢の方たちが見えやすい席を作るとか、そういう関係に使ってもらえれば」と話した。

 また、同じ岩手出身の大谷翔平選手がメジャーで活躍しており、福田も2016年の紅白歌合戦で“共演”した。福田は「あれだけ世界で活躍している方はそういない。自分も岩手東北を代表する歌手でいられるようにがんばりたい」とも語った。