16日間にわたり、世界中のアスリートが熱戦を繰り広げた東京五輪が幕を閉じた。本紙でレスリング解説を務めた五輪2大会の銅メダリスト・浜口京子(43)が、大会を総括。自身と同じく、初出場で旗手の大役を任された妹分の緊張を解いた〝珍アドバイス〟とは?

【浜口京子 気合でGO!】東京五輪、私も日々、燃えました! 試合を見ながらメモしていたレスリングノートはいっぱいに。毎日呼吸を忘れるほど夢中になり、競技のことが、さらに楽しく好きになりました。

 競技最終日、女子は50キロ級の須崎優衣選手(22=早大)が金メダル締め! 初出場で旗手も務め、緊張が続いていたと思います。私も2004年アテネ五輪で初出場で旗手。気持ちがよく分かりました。浅草に遊びに来てくれたり、ご縁がある選手。開会式の日、須崎選手から「初めての五輪の時、どんな心構えで試合に臨みましたか?」と、メッセージをもらいました。

 私は「不安やストレスを吹き飛ばすように大声をよく出すようにしていたよ」などと伝えました。その後も何度かやり取りがあって、7月28日の夜でしたかね。ふと会話のなかで「緊張を解きほぐしてあげたいな」と思ったんです。「あとは笑える時に笑ってね。わっ・はっ・は、だよ」と返しました。

 そうしたら須崎選手は「ちょうど今、京子さんの『まっちゃんねる』(フジテレビ系、浜口は笑わせ合いの女子メンタルに出演)を見て、たくさん笑ってリラックスしたところでした。笑いをありがとうございました」と。私が出させていただいたバラエティー番組を、宿泊先で見てくれていた。かわいいですよね。「すぅんづれいすぃました(失礼しました)」と返信しました。

 とても真面目な選手ですが、笑いを上手に取り入れてメンタルを安定させた須崎選手。お役に立てて、とてもうれしかった。また笑ってね!