売春斡旋や常習賭博、盗撮動画共有、横領などなんと9つの嫌疑をかけられた人気韓流グループ「BIGBANG」元メンバーV.I(30)の判決公判が12日午後開かれ、韓国の軍事裁判所は懲役3年と追徴金11億5690万ウォン(約1・1億円)の実刑判決を言い渡した。

 一連の事件は、V.Iが出資したクラブ「バーニング・サン」で薬物を使った性暴行が蔓延しているという一昨年初めの暴露がキッカケ。その年の3月、V.Iは芸能界引退に追い込まれたが、同年5月には警察が、昨年1月には検察が身柄拘束を試みるも、裁判所はいずれも拘束令状を棄却した。検察に在宅起訴された後の昨年3月、V.Iは徴兵で入隊したため、一連事件の管轄は軍事裁判所へ移った。

 裁判は昨年9月に始まり、性接待の当事者とされる女性複数も証人出廷。有名女優を妻にもつ日本人投資家一行の名前も、証言の中で飛び出した。V.I側は「事業と無関係な一行に売春を斡旋する理由がない」などと反論。同様にV.Iは、かけられた容疑の大半を否定した。

 ところが裁判所はこの日、判決理由で「外国人投資家らに数回に渡り売春を斡旋し利益を得た。性を商品化し、風俗を乱した犯行は社会的害悪が少なくない」「大衆の注目を集める芸能人の賭博は、韓国社会の健全な勤労意識を阻害するなど波及効果が大きい」などと厳しい言葉で断罪した。

 軍検察は懲役5年と罰金2000万ウォン(約200万円)を求刑していたが、追徴金は2ケタ違いに。裁判所が「悪質極まりない」と判断したためとみられる。

 なおV.Iは、兵役法施行令により強制的に除隊となる。