女優東ちづる(61)が16日、都内で、東京2020公式文化プログラムの映像作品「MAZEKOZEアイランドツアー」試写会に出席した。

「共生社会の実現に向けて」をテーマに、ジェンダー、年齢、国籍、障がいの有無など“まぜこぜ”(多様性)の面白さや心地よさを表現した映像作品で、東が総合構成・演出・総指揮を務めた。

同作には絵本作家のぶみ氏(43)がキャスティングされていたが、教員へのいじめと疑われる行動を自作の中で紹介していたことなどがインターネット上で批判を浴び、出演を辞退していた。

のぶみ氏は、9つのブロックで構成される同作の「ムーサの島」に出演。アーティストらがライブペイントを披露するパートで、「撮影、編集が終わったところで炎上した」と語った。

同氏を巡っては、作詞を手掛けた楽曲「あたし、おかあさんだから」の内容が母親の自己犠牲を美化していると“炎上”した過去があるが、これについては「ノーグッドだった」。一方で「それから3年半たって、彼は人権や多様性を勉強したと聞いた。また絵本作家に戻りたいということだったので、人生の中で失敗や過ちがあっても再生できる社会が多様性だと思っている」と起用理由を振り返った。

当初はのぶみ氏側が「僕を使うと迷惑をかける」と出演をためらったが、東は「あなたがまた素晴らしい絵本を書くことで社会に恩返しをしたらいいのでは」と伝えたという。結果として同氏が出演辞退するまでの騒ぎとなり、キャスティングについては「私の甘さでした。私の想像以上に炎上して、彼の方から『せっかくの作品に傷を付けることになる』『辞退する』と言われたんですが、撮影も編集も終わっていた。本当に大変でした」と苦労を語った。