俳優の千葉真一(ちば・しんいち)さんが19日午後5時26分、千葉・君津の病院で死去した。82歳だった。

05年に放送されたNHK時代劇「柳生十兵衛七番勝負」で千葉さんと共演した俳優村上弘明(64)が20日、所属事務所を通じて追悼のコメントを発表した。

以下全文。

千葉真一さんは旧来の立ち回りに変革をもたらした人ですね。特にアクション、殺陣の分野において曲芸的なもの、よりショウアップしたものを取り入れ、時代物、現代物を問わず見せるアクションを創り上げた人でした。

NHKドラマ柳生十兵衛の時、千葉真一さんは宮本武蔵の役で私と刃を交えたのですが、その一振りに鍛錬を重ねた荘厳さが感じられたいへん充実した立ち合いになったと思います。千葉真一さんの絡みはその1シーンだけでしたが、撮影の合間に発する芝居に対するほとばしる情熱がまるで純粋な子供のようで、それがとても印象的でした。数年後、同じドラマのリハーサル室にいきなり訪れ「やってるねー! 相談事があったらいつでも連絡して、待ってるからさ」と名刺を渡し立ち去られたのが結果的に最後となったわけです。とても残念です。ご冥福をお祈りします。