国内男子ゴルフの「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」3日日(21日、北海道ザ・ノースカントリーGC=パー72)、上井邦裕(38=三好CC)が、65の通算18アンダーで単独首位に浮上した。2日目時点で4位につけていた池田勇太は75の通算7アンダーで26位タイに後退。石川遼(CASIO)は73の通算5アンダーで34位タイに下がった。

 プロ17年目の苦労人が悲願の初優勝に王手をかけた。名商大学時代の2004年に池田らとともに日本代表に選出された上井は、05年にプロへ転向。08年に初シード入りを果たした。その後は思うような結果を残せなかったが、今大会は安定したゴルフを披露。この日も3番でイーグルを奪うなど「ショットが良かった」と前半だけで5アンダーをマークした。

 後半は10番にボギーを叩いたが「前は一つのミスから崩すことも多かったけど、今は悪い時でも楽しめるようになってきたと思う」と引きずることはなかった。17番では、2度目のイーグルを記録。2位の比嘉一貴に2打差をつけた。

 最終日に最終組を回るのは自身9度目。過去8回は最後に崩れたが、気負う様子は一切見られない。「明日は自分の思うようなゴルフをやる。それで優勝できたら最高の1日になると思う」。今季は予選会と並行して、ツアーに出場しているが、栄冠はついに目の前にまで迫ってきた。