陸上男子100メートルの世界記録保持者(9秒58)ウサイン・ボルト氏(34=ジャマイカ)が米プロフットボールNFLのカンザンスシティー・チーフスに所属するスピードスター、タイリー・ヒル(27)に勝負を挑んだと、米メディア「スポルティングニュース」など各メディアが伝えている。

 各メディアによると、ボルト氏は米国のテレビ番組内で元陸上選手で2012年の世界ジュニア陸上にも出場したヒルを挑発し、70メートルでの対決を持ち掛けたという。2017年に現役を引退し、4年が経過しているものの、ボルト氏は「私が適切な準備をすれば速く走れることを証明できる」と豪語している。

 対決時期について番組側が2022年2月に開催されるスーパーボウルの1週間後を提案。ボルト氏にとって約半年の準備期間となる。また、ボルト氏は8個も獲得している五輪金メダルの1つを賭けの対象にするとし、ヒルには2020年のスーパーボウル優勝の証しとなるリングを要求しているという。

 異例のレースが実現すれば、米テレビ局は何百万ドルもの資金を提供すると見られており、注目度は高まっている。ただ、ボルト氏から一方的に挑発されたヒルは、この勝負に興味がない様子。また、同メディアは「チームが許可するだろか」とも伝えているが、世紀のスピード対決は実現するだろうか。