松戸競輪GⅢ「燦燦ダイヤモンドカップ・滝澤正光杯」は22日、2日目を開催。6Rの二次予選では中川誠一郎(42=熊本)がアッと驚く早仕掛けで準決一番乗りを果たした。

 人はこうも短期間でガラリと変わるものなのか――。7月のGⅡサマーナイトフェスティバルでは「このままじゃS級点がヤバイ」と言っていたが、その後は高知記念、GⅠオールスターと連続で優出。「東京五輪の開会式でゲームのBGMが流れて感動した」、「オールスターでワッキー(脇本雄太、32=福井)に会えて元気が出た」ことがキッカケとのことだが、昨年のSS戦士のヤル気スイッチが突然点灯し、もはや手が付けられない状態になった。

 今シリーズは初日が抑えて2周半先行。二予はド先行の野口裕史(38=千葉)を相手に鐘前から仕掛けて先行同然のまくりで圧勝。少し前に〝自力卒業宣言〟をした選手とは思えないアグレッシブな走りで存在感を放っている。

「40歳過ぎのオジサンに2日連続(長い距離の仕掛け)はキツい…。体力がなかなか回復しないし(2日目は2番車で)日光も強烈だった。あと2日か…。もうヤバいかも(苦笑)」と泣きが入ったが、競輪祭の出場権獲得がかかっており集中力は切らしていない。

「ウマ(目標)が欲しい(笑い)」との願いは通じず、3日目の準決11Rも自分で動く構成。ただ、今の中川なら自力でやった方がチャンスはありそうだ。