郷ひろみ(65)がデビュー50周年イヤーに突入し、このほど日刊スポーツなどの取材に応じた。4日発売の新曲「100GO!回の確信犯」では18歳(制作時17歳)のSASUKE氏が作詞作曲を手掛けた。若き才能とタッグを組み、今後も“ゴン攻め”ならぬ“GO攻め”でギリギリを攻めていく。

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デビュー曲「男の子女の子」や「2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-」など16の代表曲をサンプリング(オリジナルの要素を取り入れること)した新曲。「初めて聞いた時から、僕の歴史が1曲に詰まっていると感じた」というダンスチューンができあがった。

500人のファンクラブが発足したのが1971年(昭46)。50周年という節目の数字について「通過点ではあるけれど、重いもの」という。「本当に良い時代に生まれた。(亡くなった)筒美京平さんも、ジャニー(喜多川)さんも、酒井政利さんも…。『お嫁サンバ』も、最初は20代後半でこの歌詞はないでしょうと言ってたけど(笑い)。その経験があって40代で(「GOLDFINGER’99」の歌詞)アッチッチは面白いと思えた。すばらしい人や音楽との出会いがあった」。

「日々生きることが努力すること」がモットー。成功はもちろん、失敗からも学んできた。時代の変化もいとわず「ジャンプしたら届きそうなギリギリなところに目標設定する」というスタイルで、常に前を向いてきた。

「100GO!回の確信犯」を制作したSASUKE氏は18歳で、東京五輪でもスケートボードで西矢椛(13)が金メダルを獲得するなど10代が活躍した。自らも10代から第一線を走ってきただけに「無くすものはないし、これから細い幹がさらに太くなっていくと思う。10代は本当に宝」と目を細め、「際どいところを攻めていく。これからも“GO攻め”でいきたい」と変わらぬスタイルを強調した。【大友陽平】

▼「100GO!回の確信犯」と両A面のバラード曲「狐火」は、93歳の米歌手バート・バカラックのカバー曲だ。「SASUKE君との年齢差もすごいけど、93歳でこういう曲が書けるんだと思いました」。最近では、一発撮りで話題のYouTube「THE FIRST TAKE」で「2億4千万の瞳」も披露し「新しいものに少しでもついていきたい」。

◆郷(ごう)ひろみ 本名・原武裕美(はらたけ・ひろみ)。1955年(昭30)10月18日、福岡県生まれ。71年にファンクラブが発足し、72年にNHKドラマ「新・平家物語」でデビュー。同年8月1日に「男の子女の子」で歌手デビュー。「よろしく哀愁」「言えないよ」などヒット曲多数。今年8月1日には555曲をサブスク解禁。血液型A。