歌手・神野美伽(56)が30日、東京・丸の内のコットンクラブでライブ「MIKA SHINNO The VOICE」を行った。

 同所でのライブは3年連続3回目。このコンサートでは演歌にとどまらず、幅広いジャンルのアーティストと精力的に共演している。ライブは、荘厳なピアノソロ演奏から始まり、そこへ神野が「与作」を歌い始めるというクロスオーバーからスタートした。

 この日は神野にとって56歳の誕生日。自らの人生を20代、30代と振り返る詩を朗読した後、「今日、一番歌いたかった曲です」と前置きして、穏やかに年を重ねていくことの尊さを歌った竹内まりやの「人生の扉」を歌唱した。

 ジャズやオールディーズのスタンダードナンバーに、ギター一本で歌う「天城越え」、「座頭市子守唄」「無法松の一生~度胸千両入り」などの演歌をオリジナルアレンジで挟むなど、神野らしい構成の全13曲で観客を魅了した。

 1年4か月前には、頸椎化膿性脊椎炎で首にメスを入れる大手術を受けた。体調は万全だが、体の中にはボルトやチタンがあちこち入っているという。「病気は治りましたけど、元の体には戻らない。今はそれでも生きていこう、という気持ちです。毎日が非常に大切に思いながら生きられる年齢になりました」と語った。

 来月には新曲「浪花恋おんな」を発売する。「とっても分かりやすい、浪花らしいサウンドで作っていただいて、ノリのよい、あっけらかんとした、皆さんが求めているものに仕上がりました。カラオケでこういった歌を求めている方々に喜んでいただけると思います」とPRした。