陸上男子100メートルの世界記録(9秒58)保持者で五輪3連覇の偉業を成し遂げたウサイン・ボルト氏(35=ジャマイカ)が東京五輪に向けて現役復帰する可能性があったと、英「BBC」が報じている。

 ボルト氏は2008年北京五輪から3大会連続で金メダル。200メートルやリレーも合わせると通算8個の金メダルを獲得している。2017年に現役を引退し、サッカーへの転向をもくろんだものの、断念した。

 そんな中「BBC」によると、東京五輪で現役復帰を検討していたという。「2019年に、元コーチのところに行って『オリンピックに向けて現役復帰することについてどう思うか』と言ったのを覚えています。そして彼は私を見て〝始めないで〟と言いました」と語った上で「コーチがそういうのならば、私はそれをするつもりはありませんでした。なぜなら私は彼を信じており、コーチがノーと言ったなら、それはノーです」と、出戻りを断念したという。

 また、ボルト氏は「しかし、私は、そのうずきを持っています」と、現役復帰への高いモチベーションがあることを告白しているが「手遅れだ。もし私が戻ってくるとしたら、それはこの(東京)オリンピックのためだっただろう」と明かし、今後は競技復帰を完全に封印するという。