TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月~金曜午前5時)のパーソナリティー生島ヒロシ(70)が学長を務める「生島アカデミー」の初のオンラインイベントが27日に行われた。生島はゲストに元TBSアナウンサーの笹川友里(31)を迎えて対談した。笹川は今年2月に退社、現在はロンドン五輪のフェンシング銀メダリストでIOC委員を務める夫の太田雄貴さん(35)を支えながら「setten株式会社」の代表取締役として活躍している。

「生島アカデミー」はアナウンサー志望の学生やビジネスマンにしゃべり方を伝授。生島は滑舌が良くなるコツを「『ニャーオ』と『ノーオ』を5回くらい大きな声で言うといい」と明かした。

TBS時代の先輩だったフリーアナウンサー久米宏(77)について、生島は「師匠みたいなもの。久米さんは、人に話を聞くときに最初と最後しか質問を決めない。後は流れに乗ってやっていく。短い言葉で人を切っていく言葉の達人で、久米さんはすごいなと思った。相手の答えがどう返ってくるか分からないので、臨機応変な対応が必要」と話した。

笹川は自身の就職活動について「日本女子大3年生の時に就活を始めて、小学生の時の文集に『アナウンサーになりたい』と書いたことを思い出しました。TBSとフジ、テレ朝、テレ東のアナウンサー試験を受けて、テレ朝以外は最終面接まで行きましたが不合格。それで総合職で受験し直して、TBSに入りました」と振り返った。

「最初は『王様のブランチ』のADでカンペをめくったり、谷原章介さんにお茶をいれていました。入社1年後にアナウンス室に異動になって、1人でアナウンス研修を受けました」。

生島が「“美人すぎるAD”って話題になったね」と言うと、笹川は「ある番組で『無駄美人』というコーナーがあって、たまたま紹介されたのがきっかけ。異動とは関係ありません」。生島は「僕の場合は入社がアメリカから帰ってきて1970年の1月だったんだけど、やっぱりレッスンは1人でやりました」と振り返った。

笹川は「8年間、TBSに在籍したことで、どんな方が隣にいても、はったりだけど堂々と話すことができるのはビジネスに役に立ちます。人って肩書でいかようにも変われます。いざアナウンサーになってしまったら、テレビカメラの前でしゃべれました。谷原さんにお茶を出していた3カ月後には、番組で隣に座って話してましたから。ADを経験したおかげで、5秒だけのVTRにもいかに沢山の人が関わっているかが分かって良かった」と裏方を経験した効果を語った。

そして、入社試験の際の心構えや傾向と対策、さらには特技のナマズのものまねや「学生時代は時給が良かったので、有楽町のビックカメラでバイトしていました」といった裏話を披露。「面接のコツは目を輝かせて話すこと。アナウンサーは、文化祭の前夜祭と同じです。やりたいことは口に出した方がいい」と学生たちにアドバイスした。

生島は「笹川さんの波瀾(はらん)万丈のお話、大変、参考になりました。菅義偉総理にもラブコールを送っていますが、返事は来ていません」と笑った。