「ゴルゴ13」で知られる劇画家さいとう・たかをさん(本名・齊藤隆夫)が24日午前10時42分、膵臓(すいぞう)がんのため亡くなり、多くのファンや関係者から悲しみの声があがった。

「マンガの神様」と呼ばれた手塚治虫さんの長女で手塚プロダクション取締役の手塚るみ子さんは29日、ツイッターを更新。「なんてことでしょう…手塚亡き後どれほど公私に渡りお力を頂いてきたことか。本当に長い間お世話になりました。感謝しかないです。ご冥福をお祈り致します」と悼んだ。

昨年11月に亡くなった漫画家矢口高雄さん(やぐち・たかお、本名高橋高雄=たかはし・たかお)の次女かおるさんは、亡き父のツイッターを更新し、「父と大変親しくお付き合いしていたさいとう先生。画力はもちろん、そこにいるだけで存在感のある方でした。奇しくも同じ病気とは…。謹んでご冥福をお祈りします」と追悼。「ゴルゴ13」の主人公デューク・東郷のイラストが描かれた、さいとうさんのサイン入り色紙の画像も公開した。

漫画家で漫画評論家のいしかわじゅん氏は「さいとう・たかをさんが亡くなった。連載は続くらしいが、石森プロのシュガー佐藤みたいな描き手はいるかな。合議制、合作制だったから、続けられなくはないだろう」と、「ゴルゴ13」の連載が今後もスタッフらによって継続予定であることに言及し、「日本の漫画を変えたひとりだった。初期の劇画時代は、ずいぶん楽しませていただいた。ご冥福をお祈りします」と悼んだ。