デビュー40周年を迎える演歌歌手伍代夏子(59)が、初の写真展「残像~アフターイメージ~」(東京・麻布十番のtokyoarts gallaley、10月1日~17日)の開催を前に30日、同所で取材に応じた。

これまでも旅先や公演先で写真を撮ってきたが、10年前に、高級カメラを購入。「撮影するにしたがい、大きく引き伸ばしたいと思うようになったんです」。現在はキャノンとソニーの一眼レフを愛用し、主に風景や動物、昆虫などを撮影しているという。人物も撮っていたが「歌手仲間も撮っていたんですが、写りが悪いとかいうでしょ。しわを消してくれとか。だから、今はしゃべらないものしか撮りません」。

今回の個展には40周年にちなみ、40点の作品を並べた。中には北海道の羅臼で流氷船に乗り、朝焼けとオオワシを撮った作品もある。「マイナス十何度なんですが、カメラも凍ってしまうのでヒーターに巻いて。3時間待って撮りました」。

大掛かりな撮影だけではなく、東京の新宿御苑や代々木公園がいつもの撮影場所だという。「昆虫とか、じっと目が合うまで待ちます。毎年撮っていて、その昆虫は死んでしまうのでしょうけど、毎年、一期一会というか心が通い合っている気がします」。緊急事態宣言も10月から明けることになり「次は沖縄でサガリバナを撮影したいです」。

伍代は3月、喉のジストニア(けいれん性発声障がい)を明らかにし、歌手活動の一時休止を発表した。原因はストレスとされており「自分ではストレスを感じるタイプではなかったんですが、やはり、どこかでストレスがあったんですかね」。それでも、少しずつ歌い始め、29日には歌手協会のイベントで6カ月ぶりに歌唱したという。「歌えたことで感激のあまり泣いてしまいました」。