日本全国に増え続ける面白い名前のパン屋のプロデューサー・岸本拓也氏が、もし地方の町をプロデュースしたら? 新規開店のために日本を飛び回り、地道な調査を重ねる岸本氏。蓄えた知識を街おこしに生かしてもらおう、という連載です。

【静岡・藤枝②】

 藤枝の名前にもなっている藤。これがまさに藤枝の美しい魅力です。

 藤といえば紫色の花。非常に魅力的で、僕はいつも藤枝に行く時はドレスコードのように必ず紫色の服を着ていきます。藤は春が見頃で、藤枝では毎年「藤まつり」が開催されます(今年4月は新型コロナの影響で中止)。花を見に行くという目的で藤枝に行くのも良いのではないでしょうか。

 レジャースポットでは、蓮華寺池公園というハスの花がとてもきれいに咲いている公園があります。藤枝に来た際はそこへ行くことをオススメします。周囲1・5キロほどの池はハスの葉で埋め尽くされており、ところどころにハスの花が咲いています。関東ではこうした美しい公園はなかなかありません。景色がよく、インスタ映えする場所でもあるので、以前そこへ行った際はハスの池をバックに座禅を組んで自分の写真を撮ったりして、ついつい自分に酔いしれてしまいました。園内には約250本の藤も植えられており、500メートルの藤棚があります。

 大人気アニメ「鬼滅の刃」では、きれいな藤棚が登場するのですが、そうした背景もあり鬼滅ファンからの人気も高まりつつあるようです。

 春には藤の花が見頃となり、夏は花火大会、冬になるとイルミネーションが行われるなど、季節ごとにさまざまな楽しみ方ができます。大きな滑り台やスターバックスコーヒーなどもあり、大人から子供まで楽しめる憩いの場です。

 また、藤枝にはJ3のサッカーチーム「藤枝MYFC」があることから、サッカーが盛んな街でもあります。同チームのユニホームもやはり藤色です。ちなみに現在の監督の須藤大輔氏は僕の高校時代の後輩です。

 サッカー選手のゴン中山こと中山雅史さんや長谷部誠さんら、藤枝出身でサッカー界で活躍されている方はたくさんいます。藤枝MYFCの試合は藤枝総合運動公園サッカー場で行われるのですが、自然に囲まれたスタジアムなので、サッカー観戦をしながらリフレッシュもできる最高な環境です。

 こうしたレジャースポットをアピールしていくと街おこしにもつながると思います。