人気ロールプレーイングゲーム「ドラゴンクエスト」(ドラクエ)シリーズやザ・ピーナッツ「恋のフーガ」、ヴィレッジ・シンガーズ「亜麻色の髪の乙女」などで知られる作曲家のすぎやまこういち(本名・椙山浩一)さんが9月30日、敗血症性ショックのため死去した。90歳だった。

すぎやまさんはこれまで発表された「ドラクエ」シリーズの全500曲以上の作曲を担当。訃報を受け、SNS上では、同ゲーム内で死者を蘇生させる呪文「ザオリク」がトレンドワード入り。すぎやまさんの代表作であり、すぎやまさんが愛したゲームの世界を回想しながら訃報を悲しむ声に包まれた。

◆すぎやまこういち(本名椙山浩一)1931年(昭6)4月11日、東京都生まれ。音楽好きの家庭に生まれ、幼少からクラシックなどに親しむ。東大卒業後、文化放送、フジテレビでディレクターを務め、フジテレビ時代は「ザ・ヒットパレード」に携わり、テーマ曲を作曲。沢田研二らによるバンド「ザ・タイガース」の名付け親で、「君だけに愛を」などグループサウンズのヒット曲や、「亜麻色の髪の乙女」などを作曲。86年、ゲームのテーマ曲「ドラゴンクエスト序曲」を作曲。16年、最高齢のゲーム音楽作曲家としてギネス世界記録に認定された。18年、旭日小綬章。昨年、文化功労者。