日本女子プロレス史上初の還暦現役レスラーの〝極悪女王〟ことダンプ松本(60)が「41周年還暦大会」(11日、東京・後楽園ホール)を開催した。

 昨年8月にデビュー40周年、11月に還暦を迎え記念大会を計画していたが新型コロナウイルス禍の影響でいずれも延期。1年持ち越す形で開催にこぎつけた。

 ダンプは第2試合のタッグ戦とメインの8人タッグ戦に出場。メインではZAP、サソリ、そしてブル中野に扮した旧姓・広田さくらと組み、長与千種、彩羽匠、小倉由美、永堀一恵組と対戦した。

 試合は、全日本女子プロレス時代に自身の「極悪同盟」と抗争を繰り広げた元「クラッシュギャルズ」の長与に、不気味な笑みとともに無情な竹刀攻撃を加える。さらに本物のブル中野がリングサイドで観戦する中、空回りするリング上のブル中野(広田)を横目に一斗缶を持ち出して、全女のアイドルレスラーだった小倉、さらに永堀を殴打。傍若無人な極悪ファイトで会場を沸かせた。最後はZAPが永堀を仕留めた。

 その後は出場したメンバーに感謝とねぎらいの言葉を送ったダンプは「最高の形です。全盛期のころは『ファンなんかいらない』って言っていた。でも初めてファンの優しさ、愛を感じた。それをもらって本当にありがとうと思った。愛のないことはできない。感謝しかない」と笑顔で語った。

 一方で「本当はフォークがあったり毒霧があったりで暴れたかったんだけど禁止させられた。流血もありで真っ赤にしたかった。早くコロナ禍が終わっていつか真っ赤にしたい、千種を」と語り、まだまだ現役で暴れ回ることを誓った。