坂東巳之助(32)が「吉例顔見世大歌舞伎」(11月1日初日、東京・歌舞伎座)で、父坂東三津五郎さんの七回忌追善狂言「寿曽我対面」に出演する。13日、都内で取材会が行われた。

巳之助は「追善をさせていただけるのは、ただただありがたいの一言に尽きます。先頭に(尾上)菊五郎のおじさまが立ってくださって、追善をやろうよと言ってくださるのはありがたいとしか言いようがないです」と感謝した。

三津五郎さんが自身の襲名披露の時に初役で務めた曽我五郎に、今回、巳之助も初めて挑む。三津五郎さんからは生前、荒事は小難しいことを考えてはいけない、と教わったそうで、巳之助は「気を付けること、工夫をすることはあるにはありますが、それを考えないでできるようにする、ということです。気にせずできるようにならないといけないということだと思います」と語った。

このほど、化粧をして衣装を着て、ポスター撮影に臨んだ。「役の性根がどう、というより、(衣装を)着させていただけてよかった。本来だったら舞台稽古の日に着て、次の日本番。一通りの形をさせていただき、少し見えてくるようなところがありました」と話した。