京都・南座「吉例顔見世興行」(12月2~23日)で「身替座禅」に出演する片岡仁左衛門(77)が15日、大阪市内で取材会を行った。「無事に幕があげられること、大変うれしく思っております」と笑顔で話した。

仁左衛門は88年に山蔭右京を初めて務めてから今回で11回目。「最初は笑いをとれたかと不安を感じていたが年を重ねるにつれ、そういうのも気にすることがなくなった。だんだん角がとれてきたのかな。まだまだ完成形ではないですけど、上に向かってやっています」と右京役を語った。

「身替座禅」は17年ぶりに南座で公演され、当時、仁左衛門は奥方玉の井を演じていた。17年ぶりに右京として帰ってきたことに「これはセールスポイントですね」と笑いを誘った。

「吉例顔見世興行」は、新型コロナウイルスの影響で通常の4部制から、3部制での公演予定となっている。「厳しい部分もあるが、良い部分もある。公演時間が短くなったので、お客さまが気軽に行きやすくなると思う」と前向きに捉えた。