今夏の東京五輪をキッカケに韓国側の旭日旗に対する過剰反応が改めて浮き彫りとなった中、英国の世界的人気ロックバンド「レッド・ツェッペリン」がこの問題に巻き込まれた。

「レッド・ツェッペリン」は、1971年の日本初公演から50周年を記念したTシャツを公式ホームページで販売している。これら商品の一部の背景に旭日旗を思わせるデザインが描かれており、韓国紙「中央日報」によると、それを見つけた反日姿勢で知られる韓国の誠信女子大学の徐ギョン徳教授が、バンド側へ抗議メールを送ったという。

 同教授は送ったメールで「旭日旗は太平洋戦争当時に日本の軍隊が使用した軍旗であり『戦犯旗』だ。このような旗をTシャツのデザインに使用すれば、多くのアジアのファンにまたも大きな傷を与える。早期に修正して世界的なスターとしてファンに良い先例をつくってってほしい」と主張した。

 その上で「ポップスターは旭日旗の正確な歴史的な意味を知らずに使うケースがほとんど。こちらとしては使用を非難するばかりではなく、正確に知らせて二度と使用しないようにすることが重要だ」と訴えた。

 旭日旗を巡っては、米国の人気歌手、ジャスティン・ビーバーが5月に旭日旗を連想させる衣装で「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)に出演して韓国内で問題視された。そのほか人気アニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が韓国で公開されるにあたって、主人公・竈門炭治郎の耳飾りが「旭日旗のデザイン」と指摘され、修正されたこともあった。

 日本側は旭日旗に関して特定の政治的・差別的主張であるなどの指摘には当たらないとの立場を鮮明にしているが、両国の認識は平行線のままだ。