新日本プロレス24日後楽園ホール大会で、G1クライマックス覇者のオカダ・カズチカ(33)が旧IWGPヘビー級ベルトを腰に巻いて登場した。

 オカダはG1優勝決定戦(21日、日本武道館)で飯伏幸太の負傷によるレフェリーストップで7年ぶり3度目の頂点に。一夜明け会見では飯伏との再戦の証しとして、封印されていたIWGPヘビーのベルトの贈呈を菅林直樹会長に直談判し、それを来年1月東京ドームでのIWGP世界ヘビー級王座(現王者は鷹木信悟)挑戦権利証の代用にする意思を明かしていた。

 菅林会長からは回答を保留されていたが、新シリーズ開幕戦となったこの日のセミで、オカダは要望通りベルトを手に入場。11月6日大阪大会で挑戦権利証争奪戦を行うタマ・トンガと6人タッグマッチで激突した。互いに先鋒を買って出ると、開始早々からレインメーカーとDSD(ダブルアーム式パイルドライバー)を狙い合うスリリングな攻防を展開する。

 最後はタマのヴェレノを浴びてしまい、試合もパートナーの本間朋晃が3カウントを奪われて敗戦となった。だが「タマ、俺を倒すなら、早いうちがいいよ。まだG1のダメージが多少あるけども、今のうちにどんどんどんどん攻めてこないと。どんどん来てよ。じゃないとお客さんも『もう100%オカダが勝つよね』って思ってしまいますよ」と余裕の表情を崩さない。

 偉大な歴史を刻んできたかつての団体最高峰ベルトを手にしたオカダは「G1クライマックスのチャンピオンではあるけど、このベルトのチャンピオンではなく、権利証というものをこうやって持って。まあ東京ドームに向けてもそうだし、その先の戦うときはいつでも、このベルトを持っていきたいなと思います」と貫禄を示していた。