今季限りで退任する中日・与田剛監督(55)が26日の阪神戦(甲子園)に4―0で快勝し、ラストゲームを飾った。

 以下は指揮官の3年間を総括した主な一問一答。

 ――今季が終了した

 与田監督 もうとにかく、優勝争いさえもできなかった。昨年のAクラスから本当は飛躍しなければいけなかったが、力が足りなかった。

 ――投手陣は整備できたのでは

 与田監督 捕手や守備力も良かったので、チーム防御率では数字を残すことができた。

 ――3年間で強い投手陣を印象づけた

 与田監督 監督に就任するときにいろいろな目標を持って望んだが、やはりバンテリンドームは広い。何とか守りから強いチームをつくりたい。そのためには投手陣をしっかり整備して、リリーバーも含めて軸をつくっていく。そういった意味では大野雄大がエースになって、他の選手を引っ張ってくれたし。それに負けじと、今年は柳と小笠原の若い2人が台頭してきてくれた。それぞれの良さ、足りないところをコーチ陣がよく整備をしてくれたなと、すごく感謝している。

 ――岡林ら若手の成長は

 与田監督 これは二軍のスタッフに感謝ですね。もちろん1日でも早く一軍に上げたいという思いは、われわれ現場の人間が一番思っていたこと。高校から入団した選手は、基本は2年間しっかり体力を含めて二軍で鍛えると。その中で少しずつ一軍で使えたらという思いがあったが、みんなで我慢をしてきたかいが少しずつ結果に結びついてくれたと思う。

 ――就任時にはFAの目玉になるような選手をつくりたい、と。大野雄や高橋周ら軸になりそうな選手が出てきた

 与田監督 ドラゴンズはスターがいないと言われることがすごく悔しくて。じゃあ絶対つくってやろうじゃないかという思いで取り組んできた。スターかどうかは周りの方々が判断することだけど、私の中では出てきたので、そのスターをより全国区にしたい、なってほしいという思いはある。その中でまずはタイトルを取るとか、それは一つの手段だけど、そうでなくても存在感があり、他球団のファンから野次られもするけど、うらやましがられるような選手が増えてきたのでは。

 ――打線低迷の要因は

 与田監督 監督の起用法、采配。まずそこが足りなかった、うまく結果を残せなかったのが要因だと思っている。もちろん選手個々が能力をつけることは大前提のことだけど。それを打順や、すべてのことでうまく機能させられなかったなと。選手たちの練習、そういうものをうまく結果に結びつけられなかったなと思う。

 ――3年間でもっとも印象に残っている思い出は

 与田監督 うーん…。まあ本当にいろいろなことがありすぎたからね。まあ、一番というと難しいけど、まあ察してください。

 ――就任3年間を振り返って

 与田監督 まずは監督という立場をいただいた球団関係者の皆さまに感謝の気持ちを持っている。いろいろなところで声を掛けていただいたファンの期待に応えられなかった申し訳なさはあるが、3年間ユニホームを監督として着させていただいたことは、全ての方に「ありがとう」という感謝の気持ちです。