国内FA権を取得したDeNAの宮崎敏郎内野手(32)が29日にオンラインで記者会見を行い、権利を行使せず6年契約でチームに残留することを表明した。

 スーツ姿で会見に臨み「横浜DeNAベイスターズというチームが好き。ファンの皆さまと勝って喜びを分かち合いたいのが一番の理由」と語ると、さらに「チームの勝利に一年でも貢献したい」と〝生涯ベイスターズ〟も宣言した。

 国内FA権を今年6月に取得後、球団とは水面下で残留交渉を重ねていた。6年の大型契約を提示され、熟考の末に今季最終戦後の28日に球団側へ残留の意思を伝えたという。

 今季の宮崎は141試合に出場し、16本塁打、73打点、打率は2年連続4度目の3割超えとなる3割1厘をマーク。2017年には首位打者にも輝いた中心打者の引き留めは、チームにとっても今オフ最大の懸案事項だった。それにしても、いくら生え抜きの主力とはいえ、32歳の選手に6年もの長期契約を用意するとは…。これまで宮崎のFA宣言に備え、水面下で獲得調査に動いていた一部の球団は、DeNAの〝本気度〟に撤退するしかなかったという。

 契約条件の詳細については「総額12億円以上」とみられる。これも三浦監督率いるチームを、南場オーナーらフロントが全面バックアップしようとしている意識のあらわれか。