米アメリカンフットボールNFL「第56回スーパーボウル」(来年2月13日=日本時間14日、カリフォルニア州イングルウッド)のハーフタイムショーには、ドクター・ドレー、スヌープ・ドッグ、エミネム、メアリー・J.ブライジ、ケンドリック・ラマーと超豪華アーティスト5人の出演が決まり、世界中で話題になっている。

 NFL優勝決定戦は米国の国民的イベントで、前半と後半のハーフタイムに行われるショーでは毎年、マイケル・ジャクソン、ポール・マッカートニー、ザ・ローリングストーンズ、ブルース・スプリングスティーン、マドンナ、ビヨンセ、レディー・ガガらスーパースターが出演し、人気を博してきた。中でも9・11同時多発テロの翌年2002年に行われたショーでは、ロックバンド「U2」がテロの全犠牲者の名前を巨大スクリーンに映し出しながら、代表曲「約束の地」を演奏。ボノの魂の熱唱と相まって「歴史的名パフォーマンス」と称賛されてきた。
 
 そうした歴史がある中で来年は、ヒップホップ界を代表するレジェンド5人が登場。期待が高まるばかりだが、唯一の不安材料とされたのがスヌープ・ドッグとエミネム、大物ラッパー同士の確執だった。
 
 もともとドクター・ドレーに見いだされた2人は長年の「チームメート」だったが、昨年末にスヌープが「エミネムはオレのラッパー、トップ10リストに入っていない。やつの曲がなくても生きていける」などと発言。これがエミネムを怒らせ、今年1月に発表した曲の中でスヌープをディスり、「確執だ」と米メディアで話題になった。

 こうした状況もあって2人の関係が不安視されていたのだが、スヌープは最近、米ラジオ番組「ザ・ブレックファスト・クラブ」に出演。「俺たちは兄弟だし、家族なんだ。オレはエミネムに謝罪し、気持ちを伝えたよ」と語った。スヌープはこれまでも「ことを大きくしたくない」と言い続けてきたが、謝罪発言を受け「スヌープとエミネムが和解」と伝えられている。

 エミネムも今春にリリースしたリミックス曲に「スヌープと電話して仲直りした」とのリリックがあり、和解に向けて動いていたようだ。一部では2人のコラボによる新曲のリリースがささやかれており、そのプロモーションである可能性も否定できないが…。

 いずれにせよ、レジェンドたちの「チームワーク」が戻ったことは、来年のスーパーボウルに向けて、スポーツファンにも音楽ファンにも朗報だろう。