〝絶口調〟だった。楽天の石井一久監督(48)が5日、ZOZOマリンスタジアムで行われたパ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)開催前日共同会見に出席。6日に同球場で行われるロッテとのCSファーストS第1戦で先発マウンドに則本昂投手(30)が立つことを明かした。

 右腕に大事な初戦先発を託す理由について指揮官は「2021年、中心となって柱として回ってくれた投手がやっぱり第1戦に行くべきだと考えて決断した」とコメント。一方、同じく壇上で並んだ則本も「チームとして明日、100%の状態で行けるようにと思って、この期間を過ごしてきた。明日全力で戦います」と言葉に力を込め、闘志をみなぎらせた。

 会見では指揮官から〝石井節〟も飛び出した。「対戦相手がロッテさんということで本当に手ごわいチーム。ただ、自分自身、千葉県出身で、また3連戦の頭、少しではございますが、ロッテのお菓子の詰め合わせもいただけるので思い入れのあるチームだと思っています。素晴らしい戦いをして、勝ち上がれるように頑張りたい」とニヤリ。そして笑みを見せながら「ロッテさんはスキのない、9人が束になってかかってくる手ごわいチームだと思いますし、ロースコアでも勝てるチーム。そこを何とか打ち崩していければなと思う。あと井口監督に関してはいつも凛々(りり)しいので、その表情を崩せるように頑張る」とも述べ、会見場をドッと笑わせる一幕もあった。

 短期決戦となるCSはレギュラーシーズンと大きく戦い方が異なる。自身もNPB、MLBと日米の両球界でポストシーズンを経験している石井監督は最後に「一点の重みが確実に違う。選手がしっかりと勢いを持って試合に出れる形というのをチームとしては作ってあげないといけない。僕たちもしっかりと選手の背中を押せるように、押し過ぎても転んじゃうので、いい程度に背中を押せれば」と力説。勝負師の目を光らせつつ〝下克上・日本一〟を目指す姿勢を露わにしていた。